星5つ

社会科学

[イデオロギーを越える]『道具としての社会学理論 : 人間社会の解読をめざして』寺田篤弘

本書は,現実の社会を解釈し,自らの行動を決め,社会の改革に進むための「道具」として社会学理論を捉えたいという読者のために書かれている。社会学を社会の解読のための道具として利用しようとすると,理論の蓄積性の欠如とイデオロギー性が障壁となる。本書のねらいは,社会学理論を命題化することで,理論につきまといがちなイデオロギー性を払拭し,理論的蓄積を可能にすることである。
社会科学

[サクサク理解]『必ずわかる!「○○主義」事典』吉岡友治

要約 100個以上の「○○主義」「○○イズム」を,「生きていくためには,何を頼りにすればいいのか?」「私の心はどう働いているのか?」など,様々な切り口から解説。その主義主張の生まれた歴史的背景や,他の主義との違いなどにも言及。各章末に...
小説・物語

『ミステリーの人間学』―人間の心という真犯人を探る

要約・まとめ『ミステリーの人間学』(廣野由美子) 本書は,イギリス推理小説の系譜に,いかに「人間研究」という特徴が受け継がれているかを紐解き,ミステリーのもたらす作用について探究するものである。 ...
読書・知識

文献レビューの書き方―「先行研究」執筆にも応用可能!!

文献レビュー・論評(literature review)の2つの役割 文献レビューは2つの役割を持つ。 特定の研究テーマについての膨大な先行研究を読者が短時間で把握できるようにする。 個々の実証研究には扱えない,理論レベルでの結論を示...
社会科学

[M・ヴェーバーの入門書]『社会科学における人間』大塚久雄

大塚久雄『社会科学における人間』要約 「社会科学における人間」という問題では,社会科学的な理論的思考の中で,人間がどういうふうに位置づけられるのか,ということを扱う。社会科学において人間は,所属する集団独自の思考様式である人間類型にしたが...
社会科学

[使える!!]『自衛隊の仕事術』久保光俊ほか

久保光俊,松尾喬『自衛隊の仕事術』要約 自衛隊の仕事術は,(1)ミスの最小化,(2)仕事のスピードアップ化,(3)コストダウン化と安全化,(4)もっとラクに・楽しくできないかの工夫,の4つを原則としている。自衛隊が,有事の際も使命を果...
社会科学

[現代の子育て問題]『しつけの社会学』柴野昌山編

柴野昌山編『しつけの社会学』要約 現代のしつけは,個性の尊重が強調されている。しかし,実際にとられている方法は子ども本位ではなく命令的なものになっており,明確な達成基準がないために母親は教師の不安や葛藤も招いている。 「強制はダメ,...
言語・文学

『コミュニケーション能力』(サンドラ・サヴィニョン) 要約

Sandra Savignon(サンドラ・サヴィニョン)『コミュニケーション能力』要約 コミュニケーション能力には,言語的な規則(文法)だけではなく,社会的な規則(社会においてどう振る舞ったらいいか)も含まれる。言語学習は社会化と切り...
言語・文学

要約・まとめ『メタファー体系としての敬語』アラン・ヒョンオク・キム

アラン・ヒョンオク・キム『メタファー体系としての敬語』要約 日本語の敬語の規則・文法は,目上の人を神聖なものとして扱うメタファー体系によってルールづけられている。敬語文法は複雑で例外が多いように見えるが,1つの根源的な原則,つまり〈目...
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